ククログ
LTS版 Fluent Package v5.0.8をリリース
2025年10月8日にLTS版 Fluent Package v5.0.8をリリースしました。
本記事では、Fluent Package v5.0.8の変更内容を紹介します。
共有ライブラリーをDebianパッケージ化する方法を紹介
こんにちは。 OpenArmの開発に少しずつ参加している福田です。
最近、OpenArm CAN LibraryのDebianパッケージを作成しました。
本記事では、現時点の最新のdebian/
のお作法をまとめました。
Redmine全文検索プラグインの全機能紹介!(2025年版)
Redmine全文検索プラグインに「クエリー展開」なる機能があることを先ほど知った阿部です。
ということで、全文検索プラグインにどのような機能があるのか知りたい方向けに網羅的な機能説明から構成までを紹介するのが本記事です。
(弊社のブログでも何度か紹介されている全文検索プラグインですが、機能の網羅的説明や構成の全体像を説明している記事はないので改めて説明します。)
Groongaサポートサービスの事例紹介 - Groongaのバージョンアップ
Groongaのサポートサービスを担当している阿部です。
Groongaのバージョンアップをサポートした事例を紹介します。
EOLにともないイメージサーバーから削除されてしまったコンテナの代替手段
Linuxディストリビューションにおいて、標準のサポート終了にともない、関連するリソースが これまでと同様には利用できなくなってしまうことがあります。
例えばUbuntu 20.04 (Focal)は、5年間のLTSサポートを終了し、 Expanded Security Maintenanceとよばれる、延長サポートに移行しています。
これにともない、GitHub ActionsではUbuntu 20.04のランナーは利用できなくなりましたし、 LXC/Incusから利用できるイメージサーバーからも削除されました。
本記事では、EOLにともないイメージサーバーから削除されてしまったコンテナの代替手段を確保する方法について説明します。
Firefox ESR140での差分更新の適用手順
結城です。
通常、Firefoxは動作中にバックグラウンドで更新用の差分ファイルを自動的にダウンロードし、再起動のタイミングで更新を適用します。 しかし企業などでの運用においては、一般ユーザーには管理者権限を与えない場合があり、そのような場面では、Firefoxの更新は管理者やシステム権限でのインストーラーの再実行、もしくは更新用の差分ファイルをローカルで適用して行うことになります。 配布ファイルのサイズが小さく済む差分ファイルのみを各端末に配布し、ログオンスクリプトなどを用いて端末上でローカルで適用するやり方は、組織内ネットワークの帯域の逼迫を防ぎたいといった事情がある場合には有用と言えます。
この差分ファイルの適用手順は長らく変化がありませんでしたが、Firefox ESR140時点(より正確に言えばFirefox 138時点)で一部の仕様が変わっており、従来の手順では差分更新を行えなくなっています。 本記事では、Windows端末上でFirefox ESR140に差分更新をローカルで適用する手順を改めて紹介します1。
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本記事の情報はMozillaの日本コミュニティポータルに提供した法人向け技術情報を補完する物で、本記事で述べている情報を含めるための修正も提案済みとなっています。 ↩
公開のOSS開発プロジェクトの業務での開発事例:Waterfoxのツリー型タブと垂直タブの統合
結城です。
昨年、Firefoxのフォーク版の一つとして知られるWaterfoxプロジェクト主催のAlex氏からのご依頼に基づき、Firefox用アドオン「ツリー型タブ(Tree Style Tab、以下TST)」を組み込む作業を行いました。 本年8月にリリースされたWaterfox 6.6.0ではその発展として、Watarfox本体の垂直タブとの統合作業を行いました。
本記事では、今回の契約の経緯と開発の成果の技術的側面のそれぞれをご紹介します。
Thunderbirdで「マスターパスワードを使用する」設定が強制適用されない事象と、修正までの回避策
屋代です。
Mozilla Thunderbirdをお使いのお客様から、次のような問い合わせがありました。
- Thunderbirdにマスターパスワード1を強制的に適用する設定を導入したい
- インストールディレクトリ
C:\Program Files\Mozilla Thunderbird
配下にdistribution
ディレクトリを作成しpolicies.json
を配置した policies.json
に"PrimaryPassword":true
と記載したが、マスターパスワードが無効化できてしまう
調査したところ、Thunderbirdの不具合と判明しました。
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「マスターパスワード」の名称は英語版Thunderbirdでは「Primary Password」に変更されています Primary Password is replacing Master Password in Thunderbird (support.mozilla.org)。 当記事では日本語UIの文言にならい「マスターパスワード」を使用します。 ↩
Thunderbird 128.11以降でファイル共有サーバー上のemlファイルを開けない問題の回避方法とその背景
Firefoxの「安全でないダウンロードの遮断」機能の回避手順と実装の背景、および調査対応のポストモーテム
WebブラウザーのFirefoxには、ユーザー保護の一環として「安全でないダウンロードを積極的に遮断する」機能があります。 「安全でないダウンロード」とは具体的には、HTTPSで接続しているWebページからHTTPのURLで参照してファイルをダウンロードしようとした場合を指します1。 通常の利用では安全性が高まって望ましい動作なのですが、法人運用で業務が依存しているWebサイト2がHTTPSではなくHTTPでの接続になっている場合、この機能の影響によってファイルのダウンロードができなくなり業務に支障をきたす場合があります。
この動作について、約1年前のFirefox 125(125.0.1)のリリースからしばらくの間、機能が強化されたり、緩和されたり、再度強化し直されたり、という不安定な状況が発生していました。 また、「特定のドメインでのみ安全でないダウンロードを許可する」ということもできず、機能を恒久的に無効化する以外の選択肢がないために、前述のような状況が発生した企業での運用には注意が必要でした。 その後、関係するポリシー設定がいくつか追加もされました。 こういった諸々の事があった結果、結局この機能は何だったのか、どうすれば制限を回避できるのか、ということが分かりにくくなってしまっています。
本記事では、お問い合わせに基づき当社で行った調査の範囲で、業務利用でこの機能の影響を受けないようにするための正しい解決あるいは回避の方法と、この機能が辿った変遷、および、それらを明らかにするまでに行った調査の過程とそこに見られた課題をご紹介します。