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フィヨルドブートキャンプ様とOSS Gateワークショップをコラボ実施しました!

OSS Gateのワークショップの企画・実施をここ1年ほど担当している福田です。

OSS Gateは、OSS(オープンソースソフトウェア)開発に参加する「入り口」を提供する取り組みです。 フリーソフトウェアを推進する活動の一貫として、クリアコードはOSS Gateの活動に参加しています。 普段から定期的にワークショップを開催して、参加する方々にOSS開発を体験してもらっています。

今回、フィヨルドブートキャンプ様から素敵なコラボ企画をいただき、OSS Gateオンラインワークショップ - フィヨルドブートキャンプ特別版を2023年9月30日に実施しました。 この記事では、このコラボ企画について紹介します。

OSS Gateとクリアコード

OSS Gateは、OSS(オープンソースソフトウェア)開発に参加する「入り口」を提供する取り組みです。 普段から定期的にワークショップを開催しています。 ワークショップでは、OSS開発を体験したい参加者(「ビギナー」)を、参加したことのある参加者(「サポーター」)がサポートしつつ、OSS開発を体験してもらいます。 例えば、GitHub上で公開されているOSSについて、issueやPull Requestを作ったりします。 実際にどのようなことをするのかは、ワークショップレポートにまとまっている感想やレポートをご覧ください。

フリーソフトウェア1を推進する活動の一貫として、クリアコードはOSS Gateの活動に参加したり、OSS開発支援サービスを行ったりしています。

フィヨルドブートキャンプ様からいただいたコラボ企画

このコラボ企画については、次のプレスリリースでも紹介しているのでそちらもご覧ください。

受講生がOSSに関わる機会を提供する

フィヨルドブートキャンプ様は、プログラミングスクールとして受講生がOSSと関わる機会を提供したいと考えていらっしゃいました。 その目的は次の通りです。

  • よりプログラミングを楽しむため
    • OSSプロジェクト、OSS開発者との関わりを持つ
    • 自身もOSSにコントリビュート2している喜びを感じる
  • レベルの高い広い世界を知るため
    • 社内など閉じた世界ではない、文字通り世界クラスのプログラマーの技術力を知る

しかし、現実的にはOSS開発に関わるような機会に遭遇することが少ない、という課題がありました。 そこで、全ての受講生がOSSやOSSへのコントリビュート方法を学び、体験できる機会として、OSS Gateワークショップを活用することを考えてくださいました。

OSS Gateを盛り上げる

フィヨルドブートキャンプ様は、OSS Gateワークショップをただ利用するのではなく、より盛り上げることも含めて考えてくださいました。

「ただ利用するだけでなく、コントリビュートをする」という姿勢は、OSSにとって本質的なものです。 何か足りないところがあったら自分で改善する、すると自分だけでなく他の人も嬉しい、それがOSSの素晴らしいところの1つです。

OSS Gateワークショップも、多くのOSSと同じように有志の方々の協力で成り立っています。 ワークショップでは、OSS開発を体験したい参加者(「ビギナー」)を、参加したことのある参加者(「サポーター」)がサポートしつつ、OSS開発を体験してもらう形になります。 つまり、ワークショップを行うには、ビギナーだけでなくサポーターとして参加される方々が必要不可欠なわけです。 実際に、参加するサポーターの人数に応じて、参加可能なビギナー数が決まるような仕組みにしています。 多くのサポーターが参加するほど、多くのビギナーが参加できるわけです。

フィヨルドブートキャンプ様は、OSS Gateワークショップを通してOSSに関わる機会として、次の2種類を考えてくださいました。

  1. OSSへのコントリビュートの方法を知る
  2. OSSへのコントリビュートの方法を教える

「1. OSSへのコントリビュートの方法を知る」では、受講生がワークショップにビギナーとして参加し、OSS開発を体験します。 1を終えた受講生は、次に「2. OSSへのコントリビュートの方法を教える」としてワークショップにサポーターとして参加し、ビギナーのサポートを通してOSSと関わります。

2によってサポーターが増えれば、1で参加できるビギナーの人数も増えるわけです。 フィヨルドブートキャンプ様とOSS Gateの双方にとって、とっても嬉しいアイデアです!

コラボ企画: フィヨルドブートキャンプ特別版ワークショップ

以上の内容をスタートするにあたり、そのスタートダッシュとしてOSS Gateオンラインワークショップ - フィヨルドブートキャンプ特別版を企画、実施しました。 この特別版ワークショップでは、多くのフィヨルドブートキャンプ様の受講生の方々にワークショップにご参加いただくことで、その後の継続的な参加の流れを作ることを狙いとしました。

受講生の方々は全国にいらっしゃるので、オンライン形式にしました。 受講生の方々の参加の敷居を下げるため、ビギナー参加者をフィヨルドブートキャンプ様の受講生限定としました。 また、Firefoxやそのプラグイン開発に関わってきたクリアコードの結城洋志さんによる講演「今日から参加できる!OSS開発」をワークショップの前に行いました。 OSSの基本的な事柄やOSS開発に参加することのメリットや楽しさを知ってもらった上で、ワークショップに参加してもらえるようにするためです。

フィヨルドブートキャンプ特別版ワークショップの様子

以上の企画に基づき、OSS Gateオンラインワークショップ - フィヨルドブートキャンプ特別版を2023年9月30日に実施しました。 サポーターとビギナー合わせて20名以上の方々にご参加いただいて、みんなでワイワイとOSSに触れ合うことができました!

講演: 「今日から参加できる!OSS開発」

Firefoxやそのプラグイン開発に関わってきたクリアコードの結城洋志さんによる講演「今日から参加できる!OSS開発」からスタートしました! 講演の動画やスライドを公開しているのでぜひご覧ください!

動画URL https://youtu.be/F2Ey3kRZfQoq

スライド

ワークショップ

講演が終わったら、いよいよワークショップ本編の開始です。

最近のオンラインワークショップはOSSであるElementを使っていましたが、今回はフィヨルドブートキャンプ様が普段使われているRemoを使わせていただきました。 バーチャルに配置されている各テーブルにサポーターとビギナーがバランスよく座ってワークショップを進めました。

ワークショップの内容は普段のワークショップと同じです。 身近にあるOSSについて、改めて公式ドキュメントを見ながら触ってみると、コントリビュートできそうなポイントが意外とすぐに見つかる、ということを体験していただけたと思います。 多くのビギナーの方がワークショップの時間内にコントリビュートすることができていました(例えばGitHub上でissueやPull Requestを作る、など)。 ワークショップ中にやりきれなかった方も、後日OSS Gateのチャットで相談したりしつつコントリビュートすることができていました。

みなさんのコントリビュート内容は、 Workshopの成果物2023‐09‐30 にまとまっています。 興味のある方はぜひご覧ください。

また、フィヨルドブートキャンプ様のブログもぜひご覧ください。

まとめ

その後の通常のワークショップも、多くの方に参加いただいて盛況です。

今年はオフラインのワークショップも混ぜていきたいなと思っています。 興味のある方はぜひ今後のワークショップに参加してみてください!

OSS Gateが今後もフィヨルドブートキャンプ様の受講生にとってOSSに関わる機会となれれば嬉しいです。 また、このようなOSS Gateとのコラボ企画は大歓迎ですので、興味のある方はぜひご連絡をください。 OSS Gateのチャットにご参加いただき、そこでご連絡をいただければと思います。 詳しくはスポンサー募集ページもご覧ください。

また、クリアコードはOSS開発支援サービスも行っていますので、お問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。

  1. フリーソフトウェアとは、ユーザーが自由に使えるソフトウェアのことで、自由(な)ソフトウェア、などとも呼ばれます(自由ソフトウェアとは?)。フリーソフトウェアとOSSはほぼ同じソフトウェアを指しますが、考え方が違います(なぜ、オープンソースは自由ソフトウェアの的を外すのか)。クリアコードはフリーソフトウェアの考え方を大事にしていますが、本記事では分かりやすさのために基本的にOSSという言葉を使います。

  2. コントリビュート: 「貢献」。OSSにおいては、issueやPull Requestを作ったりしてそのOSSの開発に参加(貢献)することを指します。