2026年2月13日にFluentdの最新版となるv1.19.2をリリースしました。
v1.19系のメンテナンスリリースとなっており、fluent-package の次期LTS版である v6.0.2に同梱される予定です。
本記事では、公式サイトで公開している情報を日本語で解説します。
主な改善
Fluentd v1.19.2では、いくつかの不具合を修正しました。
- 設定ファイルの自動読み込みによってエラーが発生しないようにしました
in_tailで読み取り権限のないファイルを読み込ませようとしたときのエラーを修正しましたout_forwardで不安定なネットワーク環境下で無限ループが発生しないように修正しました- gem: IPv6アドレスのエラーを解消するため最新のnet-httpを使うようにしました
- バックアップ設定ファイルが読み込まれていそうな場合に警告するようにしました
以下、それぞれ解説します。
設定ファイルの自動読み込みによってエラーが発生しないようにしました
Fluentd v1.19.0から、特定のプラグインを組み込みで有効にできるようにする機能を搭載しました。
しかし、これには副作用があり、/etc/fluent/conf.dを自動で読み込むようにしたことにより、従来該当ディレクトリ配下に
設定ファイルを配置していた場合には重複して読み込んでしまっていました。
これにより、Fluentd起動時にエラーが発生していました。
従来の設定ファイルを変更せずそのまま使い続けたい場合には、次のようにconfig_include_dirを
明示的に無効化して回避する必要がありました。
<system>
config_include_dir ""
</system>
今回のリリースでは、そのような利用条件でも起動時の設定読み込みでエラーが発生しないよう修正しました。
in_tailで読み取り権限のないファイルを読み込ませようとしたときのエラーを修正しました
LinuxのCapabilityを有効にしてログを読み込むようにしていた場合、 未初期化の変数にアクセスしようとしてエラーが発生するケースがありました。
今回のリリースでは、そのような場合でもエラーが発生しないように修正しています。
out_forwardで不安定なネットワーク環境下で無限ループが発生しないように修正しました
proxy環境下など、ネットワークがあまり安定していない状況において TLS接続の確立時に接続が切れてしまった場合、Fluentdが無限ループに陥り応答しなくなる問題がありました。
今回のリリースでは、 hard_timeout の設定と連動して、
そのような場合でも無限ループに陥らないように修正しました。
gem: IPv6アドレスのエラーを解消するため最新のnet-httpを使うようにしました
net-http gem にはIPv6アドレスの扱いに関する不具合があり、
uri gemがより厳密なチェックをすることになったのと合わせ技でエラーが発生するようになっていました。
問題の修正された net-httpを使うように修正しました。
gemコマンド経由でFluentdをインストールしている場合に問題となっていました。
バックアップ設定ファイルが読み込まれていそうな場合に警告するようにしました
ワイルドカードで設定ファイルをインクルードしている場合には、意図せず作成したバックアップファイルを 読み込んでしまうことがあります。
今回のリリースでは、そのようなバックアップファイルっぽいファイルを読み込もうとしていそうな 状況で警告ログを出すようにしました。
たとえば、うっかり元のファイルの拡張子を.bak.confとしたバックアップファイルを作成してしまっていた場合に、 設定の重複により起動できないというミスに気づきやすくなります。1
さいごに
クリアコードはFluentdのサポートサービスやプラグイン開発を行っています。 td-agentやFluent Packageのアップデートについてもサポートいたしますので、詳しくはFluentdのサポートサービスをご覧いただき、お問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。
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bak.conf, old.conf, backup.conf, orig.conf, prev.conf, tmp.conf, temp.conf, debug.conf, wip.confなどいくつかのパターンのみ対応しています。 ↩